こんにちは!今回は流体(液体や気体のこと)に及ぼす圧力について学んで欲しいと思います。
流体が及ぼす圧力というと、大気圧、水圧の事を指します。
圧力の計算方法は、面にはたらく力÷断面積で求めることが出来るんでしたね!
分からない人は前回の物理基礎講座⑰圧力を読んでみましょう!
大気圧でも水圧でも圧力の考え方は変わりません!
ある面に対して、上にどれだけのものが乗っているかを計算すれば出すことができます。
それでは、大気圧から計算をしてみましょう♪
大気圧の力がメチャクチャ大きい
大気圧の定義
大気圧の定義は、地球上での大気による圧力です。
あなたは、空気に重さがあることはご存知ですか?
私たちが生活する上では空気の重さの感じることはほとんどないと思います。もちろん、同じ体積であれば、質量が大きいのは明らかに人間です。
しかし、大気圧の計算を行うためには面に乗っている全ての空気(大気)を計算に入れないといけません。
上を見上げてみると、果てしない空が広がっていますよね…
この上にある空気の重さを全部計算するのです!(正直シンドイ(||´Д`)o)
そんな中に朗報があります。科学会の先人達(レジェンド)が大気圧の大きさを求めてくれています。
大気圧の大きさP0は,地上においては,およそP0=1.0×105Paです。
これ、覚えてしまったほうがお得です。
1平方メートル辺りに実際に乗っている空気の重さを計算しよう!
大気圧の大きさを、さらりと書いたので、せめて1気圧のときにどれぐらいの空気の重さがかかっているのかを計算しておきたいと思います。
今回はざっくりとした計算を行うので、
大気圧の力の大きさ=空気の重さとして計算していきます。
- 圧力の公式より大気圧の大きさはF=P0Sと表されます。
- 重力の大きさは、W=mgで表されます。
P0S=mgを計算すれば良いです。
1.0×105×1=m×9.8
m=100000÷9.8=10204≒1.0×104〔kg〕
実は、1平方メートル辺りに乗っている空気の質量は1万kg(10トン)に達します。
地球上で一番重いと言われているアフリカゾウの平均体重が8500kgなので、アフリカゾウが片手で逆立ちして乗っているぐらいの力がかかっているということですね!(笑)
水圧は大気圧よりもさらに大きい
水圧の定義
考え方は先ほどの大気圧と同じで、
ある面に対して、上にどれだけのものが乗っているかを計算すれば出すことができます。
水圧の計算の場合、間違えやすいのが上にあるのが水だけと思ってしまうことです。水の上には空気もあるので、その分も計算に入れる必要があります。
ということで、水圧による力を計算する場合は、
(面の上にある水の重さ+空気の重さ(大気圧による力))
で求めることができます。
空気の重さ+水の重さ…
計算結果が大気圧のときより大きくなりますね。
水中での水圧を計算してみましょう!
水の重さはmgで表されますが、細かく考え得ると、質量mは以下のように表されます。
m=ρV
ρ(ロー)は水の密度のことです。密度は単位体積あたりの質量と定義されます。
水の体積Vは、断面積S×高さhで表されます。
少しまとめてみます。
- 水の重さ mg=ρShg
- 大気圧による力 P0S
この2つが、水中での圧力による力 PS とつり合えばよいということになります。
PS=P0S+ρShg
全ての項に断面積Sが入っているため、断面積Sを消去します。
P=P0+ρhg
水圧の大きさ = 大気圧 + 水による圧力の大きさ
水圧は深くなるほど値が大きくなっていくことがわかりますね!
水中で1気圧上がるために必要な深さを計算
次は、水中で1気圧上がるために必要な深さを計算してみましょう!
水中で1気圧あがるという計算は水圧が2P0になればいいということです。
よって計算式は以下のようになります。
2P0=P0+ρhg
P0=ρhg
水の密度は、ρ=997 kg/m³として計算します。
1.0×105=997 ×h×9.8
100000=9770.6×h
h=100000÷9700.6=10.23≒10m
深さが約10mで1気圧下がる計算になります。
まとめ
大気圧と水圧の計算はできたでしょうか?実はこの計算は、化学や地学の分野でも頻繁に出てきます。
物理の熱の分野でも頻出の計算なので、計算の仕方をきちんとマスターしておきましょう。
では、今回の内容をまとめていきたいと思います。
- ある面に対して、上にどれだけのものが乗っているかを計算する。
- 大気圧の重さは10トンの質量を持つ物体に等しい。
- 水圧の大きさ = 大気圧 + 水による圧力の大きさ
ものすごい力が地球にいるだけでかかっていることがわかったと思います。
なぜ物体は潰れないのか?を考えてみましょう!ヽ(*´∀`)ノ
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