x-tグラフとv-tグラフ ~傾き、面積などの書いてあるグラフの注意点を学ぼう~

物体の運動
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物理基礎や物理では、x-tグラフやv-tグラフなど様々なグラフがでてきます。

グラフを使用する目的は単純に視覚である程度判断できるからです。

特に1つのグラフに比較対象が複数あったりするときに視覚化して比較すると違いがわかりやすいため、物理以外の分野においても非常に役に立ちます。

グラフから求めることが出来る情報は以下の4つです。( )は数学の授業での扱いです。

  • 軸上の目盛の数値( y軸(縦軸)、x軸(横軸)に様々な物理量が入る)
  • 傾き(y=ax、y=ax の a に入る部分)
  • 面積(縦軸×横軸で表される部分)
  • グラフの形(1次関数、2次関数など)

これらの4つの情報をグラフごとに覚えていけば物理は簡単に解けます。

今回は、2つのグラフについて理解を深めていきましょう。

a-tグラフについて検索している人は、こちらのa-tグラフのページに移動してください!

x-tグラフ

x-tグラフは以下の要素を持っています。

  • 縦軸に移動距離x、横軸に経過時間t
  • 傾きが速度

x=vt(移動距離=速さ×経過時間)の公式から傾きが速さ(速度)vを示します。

上記のような3つで作られる公式は全てグラフ化する価値があります。なぜかというと、視覚情報として理解できるからです。

グラフの物体A,B,Cで最も速い物体はどれ?

x-tグラフで速度(速さ)を表すのは傾きなので、傾きをチェックしていきます。

傾きの大きさをチェックすると、物体Aが傾きが一番大きいため、一番速いことがわかります。

このように、グラフで書くと物理量がすぐに比較できるため、とても便利です。

正の速度、負の速度、等速度を見分ける

グラフを見て、①正の傾き(+v)、②負の傾き(ーv)、③傾きなし(v=0)はすぐにわかるように意識しましょう。

※グラフの形が1次関数→等速直線運動、2次関数→等加速度直線運動 ということを覚えておくと後ほど役に立ちます♪

平均の速度、瞬間の速度の求め方

x-tグラフの問題を解く際に傾きが速度を示すということをわかった人は、実際にどのような解き方をすれば良いのか学んで行きましょう。

x-tグラフの問題で一番基礎となるのが、平均の速度、瞬間の速度を求めなさい。という問題です。

まず、傾きを出すためには、2点の数値が分かる場所が必要だということを認識しましょう。

平均の速度

平均の速度を求めたい場合は対象となる2点間の傾きを求めていきます。

下のグラフの①、②の手順で進めます。

①対象となる時間のグラフ上に点を打ちます。 

②点を繋いだ直線の傾きを求めます。

平均の速度

瞬間の速度

瞬間の速度の場合は、指定された時刻の接線の傾きを求めていきます。

下のグラフの①~③の手順で進めていきます。

①対象となる時刻に点を打ちます。

②接線を引きます。(接線は既に描いてあることも多いので、その場合②は飛ばします)

③点が一つしか打たれていないので軸上の数値を点として傾きを求めていきましょう。

瞬間の速度

瞬間の速度と平均の速度は傾きを求める際のグラフの2点の取り方が異なることを意識しましょう!

v-tグラフ

v-tグラフは以下の要素を持っています。

  • 縦軸に速度v、横軸に経過時間t
  • 傾きが加速度 a を示す。
  • 面積が移動距離もしくは変位を示す。

まずは、加速度について学びましょう!

加速度

加速度・・・単位時間あたりの速度の変化量。


v=at(速度=加速度×経過時間)の公式から、傾きが加速度aを示します。

また、値が正なら加速、値が負なら減速をあらわします。必ず計算結果の符号を意識しましょう!

正の加速度、負の加速度、等加速度を見分ける

①正の傾き(+a)、②負の傾き(ーa)、③傾きなし(a=0 等速直線運動)を覚えます。

平均の加速度、瞬間の加速度の求め方

あくまで求められるものが増えただけであり

しかし、v-tグラフの傾きを求めると加速度の計算ができるので、

平均の加速度 → 平均の速度と同じ求めかた

瞬間の加速度 → 瞬間の速度と同じ求めかた

平均の速度、瞬間の速度と同じ考え方で解くことが可能です。

v-tグラフの面積

x=vt (変位=速さ×経過時間)の公式から 、グラフの面積部分が移動距離xを示します。

グラフの線が縦軸vの正にあるか負にあるかが、かなり重要です。

  • 正の部分の面積が正の向きへの移動距離
  • 負の部分の面積が負の向きへの移動距離

を示します。移動距離、変位を求める際は以下のことをチェックします。

  • 移動距離を求めたい場合 → 全ての面積を足す
  • 変位を求めたい場合 → 正の面積 ー 負の面積

以下の方法で計算を行いましょう。

まとめ

以上がx-tグラフとv-tグラフの特徴でした。

今回は計算が簡単な直線で書かれるグラフを例として上げていますが、途中の説明にもあったように2次関数のようなグラフだったり、実際に実験すると、どの関数にも当てはまらないグラフになったりします。

グラフの形に関係なく共通する項目を4点にまとめます。

  • x-tグラフの傾きは速さ(速度)vを示す。
  • v-tグラフの傾きは加速度aを示し、面積は移動距離xを示す。
  • 平均の速度、加速度はグラフ上の2点をつないで傾きを求める。
  • 瞬間の速度、加速度はグラフ上の1点に対する接戦と軸の値を用いて、傾きを求める。

グラフが出てきたことで移動距離、変位、速度、加速度などの情報を図から手に入れられるようになるので、必然的に解ける問題の種類が増えていきます。

問題文以外にもグラフや図をきちんとみて、情報をきちんと抜き出せるようにしましょう!ヽ(´▽`)/

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