今回は力のつりあいについて学んで行きましょう。前回の記事で、力の合成や分解について学んでいます。合力が0でないときは、物体は合力の向きに加速度が生じます。合力が0のときは、どうなるのを考えていきましょう!
力がつりあっていると判断できるポイント
物体に力がはたらいているにもかかわらず、
- 物体が静止している場合
- 物体は等速直線運動している場合
物体がいずれかの状態の時は、力がつりあっていると判断できます。
2力のつりあい
まず、物体に力が2力がはたらく場合のつりあいの条件を確認しましょう。
物体がつりあう条件は3つ
- はたらいている2つの力が同一作用線上にある。
- はたらいている2つの力の大きさが等しい。
- はたらいている2つの力の向きが逆向きである。
つりあう条件を満たしていない場合
上図のような状況が起こります。
2力の大きさが違う、2力向きが等しい・・・物体が合力の向きに加速します。
2力の作用線がずれている・・・作用線があう位置まで物体が回転します。
物理基礎に出てくる2力のつりあいの問題は、回転しないように作用線は基本一致しています。あまり気にしなくても大丈夫です(笑)
2力のつりあいを解く手順
力のつりあいはパターンを覚えれることで攻略可能です。以下の手順を守りましょう。
- 物体にはたらく力を描き込む。
- 軸を決めて、その軸に沿っていない力(斜めにはたらく力など)を軸に沿って分解する。
- 上向きの力=下向きの力、左向きの力=右向きの力のように逆向きの力の大きさが等しいという式を立てる。
物理基礎・物理では、面に対して垂直方向はつりあっているが、水平になる成分はつりあっていない問題が多々出きます。この場合、垂直方向には加速しませんが、水平方向には加速度が生じます。
全体をみると、つりあっているとは言えませんが 、1つの軸に対して、力のつりあいの計算を行うことが可能だと思ってください。
例題を解いてみる
図のように,質量1.0kgのおもりを糸でつるして静止させた。このとき,おもりが受ける糸の張力の大きさはいくらか。ただし,重力加速度の大きさを9.8m/s2とする。
- 物体にはたらく力を描き込む。
- 上向きの力=下向きの力 が等しいという式を立てる。
T= 1.0×9.8 T=9.8N
このようにして、該当しない手順を飛ばしながら解いていきましょう。
まとめ
2力の問題は無事に解けたでしょうか。今回のまとめをしていきます。
- 静止している、等速直線運動は、力がつりあっていると考える。
- 作図ができるかが、最も大切である。
- 逆向きの力が等しいという式を立てる。
次は、いよいよ本番の3力のつりあいです。力の分解をフル活用しますので、心配な人は復習しておきましょう♪(*´∀`)
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