物理基礎⑰ 圧力 ~きちんと図示して計算をできるようになろう~

物理基礎・物理
スポンサーリンク

こんにちは!今回は圧力について学んでいきましょう!

実は、圧力を教えているときに感じることがあります。プレッシャーではないです(笑)

物体にかかっている力を面積で割るという計算は多くの人ができますが、大気圧や水圧が計算に入ってくるとなんだか急に解けなくなる人が増えるという点です。

これは、圧力の対象となる力を明確にできていないことが原因で起こります。

今まで、なんとなく解いて正解してきたという人も、最後まで目を通して、理解を深めていきましょう!

ということで、まずは、圧力の定義から確認してきましょう!(・∀・)

圧力の定義・公式 

圧力とは「単位面積あたりに受ける力の大きさの量」と定義されています。

面積S〔m2〕の面に垂直に,大きさF〔N〕の力がはたらくとき,圧力pは次式で表されます。

単位はPa(パスカル)もしくは、N/m(ニュートン毎平方メートル)と表されます。

物理では、単位はどちらの表記がされるかわからないので、きちんと両方覚えましょう!

計算する際には必ず力と面積の垂直成分どうしで計算します。

圧力を扱うときに気をつけること

圧力はその名前から力と思われて扱われます。

しかし、圧力の単位はN/m(ニュートン毎平方メートル)のため、力のつりあいや運動方程式などにそのまま代入することができません。

なぜかというと力 の単位がN(ニュートン)だからです。単位があっていない計算は正解にはなりません。

使用したい場合は、F=PSのように、単位がニュートンになるように直す必要があります。

この計算は後ほど、大気圧や水圧、熱の分野等で出題されます!

圧力の問題を解いてみる。

問題文

図のような重さ10Nの直方体の物体を机の上に置く。面①を下にする場合と,面②を下にする場合では,机の接触面が物体から受ける圧力はそれぞれ何Paか。

解答・解説

まず、チェックするのは、机の接触面が物体から受ける圧力という言葉です。

この圧力は、接触面が物体から受ける力を面積で割ったものを求めなさいと言われています。

対象になる力は重力ではありません!←気をつける

圧力の対象となる力は、垂直抗力の反作用を指します。

垂直抗力は、「物体が面から受ける力」なので、反作用で表すために名詞を入れ替えます

垂直抗力の反作用「面が物体から受ける力」を面積で割ります。

  • 力のつりあいより、重力=垂直抗力
  • 作用反作用の法則より、垂直抗力=垂直抗力の反作用

よって垂直抗力の反作用の力の大きさは10Nとなります。

この力をそれぞれの面積で割ればよいので、

面①の場合

=10÷0.50=20Pa

面②の場合

=10÷0.25=40Pa

このようにして求めていきます。

同じ大きさの力がかかる際には、面積の小さい方が値が大きくなるということをきちんとチェックしておきましょう♪

まとめ

圧力の問題を解くことができたでしょうか?なんとなく解いてきた事をきちんと理解することは、とても重要です。圧力だけに関することではないですが…(笑)

今回学んだことで大切なことをまとめていきます。

  • 圧力の問題を解く際にはきちんと図示する
  • 対象となる力と力を受ける面積を明確にする
  • 力のつりあい、運動方程式を使う場合はF=PSに変形してから使う

圧力は、力の一種みたいな言葉になっていますが、力ではありません!ここは気をつけるところですね!

この計算の仕方は、大気圧や水圧などの液体の圧力の分野と物理の熱の分野で出題されます。

今回の基礎的な事項を理解して、次の学習に活かしましょう♪(^O^)

▼前回、次回の話▼

コメント

タイトルとURLをコピーしました